【札幌 弁護士コラム】ビジネスは脳内メモリを使わない相手とするべし
今日から当事務所は御用初めとなります。
本年も皆様のご愛顧をどうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、新年にあたって新しいことを始めようという方も多いと思いますが、新しいことを始めるにはリソースが必要となります。
リソースとして分かりやすいのは、時間やお金といったものですが、新しいことを考える脳の容量、すなわち脳内メモリも重要なリソースの一つであると言えます。
脳内メモリは、意識していなければ日々の雑事やつまらないことによってすぐに埋め尽くされてしまいます。
このため、新しいことを始めようとすると、そのような脳内メモリの容量の残量がボトルネックとなることがしばしば起こりえます。
では、どうすれば、脳内メモリが開くかということですけれども、脳内メモリを解放するには、自らがやらなければならないことをやめる、合理化する、人に任せる、のどれかをしなければなりません。
もちろんそれと共に、やらなければならないことをなるべく増やさない努力も必要になってまいります。
このとき、自分のコントロールできることは合理的な範囲で制限することができます。
しかし、難しいのが相手のあることです。
いかに自分が合理化を進めようとしていても、相手がそれに応じてくれなければ、うまい合理化ができるとはいえません。
例えば、便利なアプリを見つけてそれを業務に使おうとした場合、従業員が機械音痴でそのアプリを使えないということになれば、社内の合理化は進まないでしょうし、また、それが相手とのコミュニケーションツールであった場合、相手がそのアプリを導入してくれなければ、結局アプリが使えないこととなってしまいます。
他に相手のある仕事をしている場合、相手に依頼事項を投げていて、相手から返ってこないというようなことも起こりえます。
このような場合には自分ではいかんともし難い状況に陥ってしまうことがあります。
これはやむを得ないと言えば止むを得ないのですが、このようなことが積み重なってくるといつまでも過去の仕事に引きずられてしまい、新しいアイデアを試すチャンスを失ってしまう恐れが出てきます。
このような観点からすると、どのような相手と仕事をするかという、最初の選択肢を選ぶところにも工夫を要するように考えられます。
なるべく自分のストレスを受けず、かつ、脳内メモリを消費しないで済むような相手との仕事というのは、実は自分の仕事をクリエイティブにしていくことに繋がってきます。
反対に自分が誰かと仕事をしようとするのであれば、相手の脳内メモリを消費しないよう心がけると、相手からの覚えもめでたくなる訳です。
このように時間やお金だけでなく、脳内メモリをいかに効率的に使うことができる相手かということもビジネスにおいて重要な視点なのではないでしょうか。