【札幌 弁護士コラム】弁護士業におけるニッチ化戦略について考えてみた

これまでもずっとそうなのですが、弁護士という職業を明らかにすると、一定程度で「荒木さんの専門分野はなんですか?」と聞かれることがあります。

これに対しては、企業法務、相続対策といったような回答をすることが多いのですが、ある意味でこのような質問を多く受けるというのは、何かしらの背景事情があるのではないかと考えました。

 

このような質問は、ある程度弁護士の業界を理解している方に特有のものであり、人それぞれではあるものの、一定の意図を持った質問であるということができます。

すなわち、弁護士という職業に理解がなければ、離婚も交通事故も相続も企業法務も何でも法律に絡む話は対応してもらえる、とイメージを持つことでしょう。

それに対して専門分野を問われるということは、弁護士の中でも、区別があるということを理解されているということでしょうし、専門分野を確認することで今後、どのようなことを依頼できるか、ということを認識されているということになります。

 

このことを少し抽象化していうなれば、弁護士という職業の中でニッチ化されているということになります。

ニッチ化するということは、同じカテゴリーの中で差別化するということであり、集団内の他のものとは区別されることを指します。

見方を変えるとすれば、多数派の集団とニッチ集団とで集団自体が細分化されるということともいえるかもしれません。

 

具体化していうなれば、弁護士というカテゴリを離婚弁護士、交通事故弁護士、相続弁護士、企業法務弁護士といったような新たな集団として分類することがこれにあたるといえます。

このようなことを応用すれば、集団の中にいるとしても、独立したカテゴリーを自ら設ければ、新たなカテゴリーにおいて唯一の存在になることができます。

これこそがニッチ化戦略の最たるところといえるでしょう。

 

かくいう私(荒木)は、滝行弁護士としてニッチ化されているような気がしないでもないですが(笑)、業務に直結する部分でもニッチ化を進めていると、いうことができる部分があるかと思います。

それが、契約書関係、家族信託、外国人在留資格、M&Aといった分野であり、かつこれらの複合領域に対応しているといったことで市場を分けているわけです。

中小企業にとって、ニッチ化というものは成長戦略において切っても切れないものですので、いかなる部分でニッチ化していくかについては十分に思いを巡らす必要があるのではないでしょうか。